エンディングノートを書いてみた①

さくらの独り言

 

もしも今、私の身に何かが起こったら…

 

いくら在住期間が長いからとは言え、私にとって中国は永遠に外国です。

なので日本で生活していた頃よりも交通安全には最大の注意を払い、普段の食事や生活習慣にも気をつけているつもりですが、事故然り、病気然り、それはいつ自分の身に降りかかるかは判りません。

昨今のコロナ騒動を受けて、「もしも」の為の準備が必要だとの思いがより強くなり、しばらく放置していたエンディングノートを仕上げるべく、やっと腰が上がりました。

今日から数回に分けてエンディングノートに関するお話を書いていきます。

どなたかのご参考になれば幸いです。

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きっかけ

昨年、普段どおりの生活をしていた我が家で突如起こった義父の体調不良→入院→逝去。

誰もが「ただの肺炎」だと思って回復を信じて疑わなかったのに、その後あれよあれよという間に容体が急変し、発病後たった1ヶ月で義父は帰らぬ人となってしまいました。

この件を受けて、どんなに若くとも大切な家族の為にメッセージを残しておくことはとても大事なことだと思ったので、昨年の一時帰国の時にエンディングノートを購入し、上海に持って帰っていたのでした。

 

その後、慌ただしい毎日を過ごす中で、実際に手を動かして書くには至らず。

 

会社のデスクの棚に立てかけていて、いつでも書ける状態ではあったのですが、どうにも気持ちが進まず、時折ノートを開くものの手が動かなかったんです。

 

手が動かないのは書くタイミングじゃないんだ、と勝手に解釈して放置すること10ヶ月余り。

コロナ騒動を受けて、書かなければという気持ちが強くなり、ようやく記入し始めたのでした。

 

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人気No.1!コクヨの「もしもの時に役立つノート」

エンディングノートを書くにあたり、私が購入したのはコクヨ製の「もしもの時に役立つノート」LIVING&ENDING NOTEBOOKです。

 

買おうと思ってショッピングサイトで検索したときにヒットしたのがほとんどコクヨのノートだったので、上位ヒットした中から送料などの要素を鑑みて私の条件に合ったお店で購入しました。

後から調べたら、複数の会社でエンディングノートの取り扱いがあることが判りましたが、まとめサイトの情報では、コクヨ製の人気が圧倒的に高かったです。

 

さて、このコクヨの「もしもの時に役立つノート」ですが、法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」の協力の下、個人情報を円滑に引き継ぐためにはどのような内容を書けば良いのか、このノートに書き込むことでほとんどの内容が網羅できるように構成されています。

ノートの目次部分。
事例や基礎知識はとても勉強になります

 

このノートは日本で生活している日本人向けに作られているので、海外で生活している人にとっては、一部書き方に工夫が必要なところがありますが、基本的には誰もが使える内容になっています。

 

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記入は鉛筆がオススメ

ノートの途中にも書いてあるのですが、このノートがそのまま遺言として法的な効果を持つ訳ではありません。

また、一部の内容については数年後に変化が起こっている可能性があるため、このノートを書き始める時はまず

鉛筆書き

することをオススメします。

 

鉛筆書きだと改ざんされることを心配に思う人もいるかも知れませんが、このノートは一度書いたら終わりではなく、定期的に内容を見直して加筆修正するのが良いです。

その際に内容が変わらないと思われるものをペンで上書きすると安心ですね。

何度か加筆修正をした後、必要に応じて正式な遺言としてまとめるのがスマートだと思いました。

 

中国にエンディングノートはある?

自分がこのノートに書き込むうちに、旦那にも「もしも」の時の準備をして欲しいと思ったので、中国にエンディングノートがあるのか調べてみました。

日本の影響を受けて中国にも「終活」という言葉は存在するので、中国ではどう扱われているのか、どういう内容がポイントになるのかなどを知りたかったのです。

でも、この言葉、日本語由来なせいか特別にカッコ書きされていることが多く、意味は解るけど中国人の生活や習慣に馴染んでいる段階にまでは至っていないように思いました。

中国語で終活に該当する言葉はなく、敢えてそれっぽい言い方をすれば “临终准备” あたりでしょうか、でもこの言葉で検索しても日本の「終活」に相当するような内容は見つかりませんでした。

 

中国では「死」とかそれにまつわるような話をすることをタブー視する人が少なくないのですが、普段から自分がどういう「死」を迎えたいかとか、そういうことを考えないのかなぁ・・・

日本なら家にお仏壇を備えたりして、故人を身近に感じることは普通ですが、中国では遺骨や遺灰を家に入れることを良しとしない人が多く、私たち以上に「死」に関わる物事を不吉だと考えているのかも知れません。

 

結局、旦那向けのエンディングノートの準備は今すぐには難しいとの判断に至りました。

このノートは日本語なので彼にとっては言語ネックがありますし、中国と日本では相続に関する法律やルールが違うので、このノートをいくら中訳したところで限界があります。

そのあたりも含め、もう少し勉強してから彼に勧めようと思います。

 

もし、どなたか中国語の終活用ノートをご存知の方がいらっしゃいましたら、メッセージを頂けると嬉しいです。

 

いよいよ、記入開始

既に記入してしまったため写真の掲載はできませんが、以下、目次に沿って私が記入した内容を感想を含めて書いていきたいと思います。

 

自分のこと

自分の基本情報

名前、住所、本籍、電話番号、勤務先などを書く欄です。

私はこのノートを見てもらう対象として実家の母と旦那を想定して書いていて、自分の基本情報は不要だと思っていたのですが、後の記事で書きますが、もしかしたら第三者が見る可能性も無きにしもあらずなので、ノートに従って素直に記入していくことをオススメします。

私は日本と中国の運転免許証、中国の医療保険カード番号、過去分も含めたパスポート番号なども記入しておきました。

 

資産

預貯金

大した資産を持っていなくても、銀行情報は最低限伝えておきたい事項ですよね。

ここでは契約している全ての銀行(日本も中国も)の情報を記入しました。

ハンコの保管場所も書いておきましょう

日本には日本人であっても海外在住の場合に口座を解約するように求めている銀行があり、私も本来なら解約が必要な口座があるのですが、クレジットカードの引き落としに必要なので、銀行口座はそのままにしています。

もし私が海外で亡くなったら、こういう口座の取り扱いってどうなるんだろ?没収されちゃうのかな?

 

日本は口座契約者が亡くなると、どこかから銀行に連絡が行って口座が凍結され、然るべき手続きを踏んで最終的には解約する形になるんですよね?

一方、中国の銀行は契約者が亡くなっても口座が凍結されることはありません。

 

我が家の場合、義父が亡くなり、しばらくして支払われるべきお金が振り込まれたのを確認した後、全額を引き出して残高をゼロにしました。

 

これは銀行のフロアマネジャーがそうした方がラクだと教えてくれたから。

中国では故人の口座解約が面倒らしく、このように残高をゼロにして口座を放置することが多いようです。

 

口座自動引き落とし

公共料金や保険料などを自動引き落としにしている人はもれなく記入しておきましょう。

日本では契約者が亡くなると口座が凍結されるため、手続きを怠ると生活に必要なモノの支払いが未払いとなり、契約が止まってしまいます。公共料金には特に注意された方がいいと思います。

私が自動引き落としにしているものはクレジットカードだけなので、記入が少なかったです。

 

ここでふと思ったんですけど、最近サブスクリプション方式のサービスが増えているので、定期購入や定額利用サービスを契約している人はそういった情報も書いておくといいかも。

このノートにはサブスク専用の項目はないので、自分で工夫して記入する必要があります。

 

不動産

不動産を持っている人は登記簿の記載内容を参考にこちらのページに書き込むと良いようです。

私は日本にも中国にも不動産を持っていないのでパス。

 

借入金・ローン

不動産を持っている人の中にはローンが残っている人もいると思います。

上海の我が家にはまだローンが残っていますが、全部旦那名義なので私が記入する事項はなし。

だからこそ旦那にエンディングノートを作ってもらって、いざという時の為に備えたいのですが、なかなか話に出しにくいんですよね。

 

日中夫婦の皆さん、中国にある中国人配偶者名義の不動産やローンの管理、どうしていらっしゃいます?

 

クレジットカード・電子マネー

日本、中国で使っているクレカ、電子マネー情報を書きました。

カスタマーサービスの連絡先もお忘れなく

最近はスマホ支払いが増えつつあり、クレジットカードを紐付けしている人が多いと思うのですが、クレカ情報と共に、どの支払いアプリに紐付けしているかも書いておくと良いと思います。

 

記入を進めていて思ったのは、亡くなった後のこういう事務手続きが思った以上に多いということ。もしかしたら、昔よりも複雑化しているのでは?

次回書きますが、このノートにはスマホアプリに特化したページがないので、どんな情報を残しておくと良いのかを自分で考えておく必要があります。

 

保険、年金

生命保険、医療保険、火災保険、自動車保険など、まずは自分が契約者となっているものを記入します。

また、配偶者名義だけど自分が管理しているというご家庭は、それも書いておくと残された人が困らないかも。

年金については、私は日本も中国もどちらも収めている(た)ので、両方の番号を記載しました。

 

とりあえず、今日は以上です。

 

 

お墓を持たない供養を考える【海洋散骨】

 

 

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