さくらの独り言 子どもあれこれ

日中ハーフ子育て ~お礼を言うこと、謝ること~

2018-06-14

外見は似ていても、その行動や思想は全く異なる日本人と中国人。

日中ハーフの子どもを持つ私は、どのように子どもを育てていけばよいのか狭間で迷うときがあります。

中国で生活をしていると日本人的な習慣や思考が元で思わぬ結果を招いたり、損をしたと感じることが無きにしも非ず。

人生は単純に損得で図れないものだとはわかっているつもりですが、中国人の振る舞いを見ていると、もっと自分の欲に素直になってもいいのかなと思います。

今日は私のこれまでの経験を元に、日中ハーフ子育ての悩みを書き綴ってみたいと思います。

日中家族あるある「ちょっとしたことへのお礼はタブー」

日本では「ありがとう」という言葉が大切にされています。

些細なことであっても、誰かが自分に対してなんらかの心遣いやサポートをしてくれたら「ありがとう」と返すのが普通ですし、言われないと逆に心がモヤモヤしてしまいますよね。

普段自分の子どもに対しては、お手伝いをしてくれたり、ちょっと何かを取ってくれたりしたときには必ずお礼を言いますし、私が子どもたちに何かしてあげたときも「ありがとう」を言うように声かけしています。

ところが、中国ではちょっとモノを取ってあげた、取ってくれたぐらいでは普通お礼を言いません。家族・親戚同士のみならず、会社の同僚同士でもそうです。

どの程度、どの関係性からお礼の有無が発生するかの線引きは難しいですが、親しければ親しいほど軽いことではお礼を言わないのが中国流。

私が結婚して間もない頃は、よく旦那やお義母さんから“谢什么!?(んもう、お礼なんて言っちゃって)”などと言われたものです。

中国では親しい間柄同士のちょっとしたことへのお礼はかなりよそよそしく感じるんだそうで、家族のみならず親戚にも「お礼なんて言わないで!」と何度か言われています。それでも私は習慣的に口からお礼が出てしまうので、お義母さんはもうあきらめています。

一方で、お義母さんからちょっとしたことでお礼を言われたことはあまりありません。

私は特にお礼を言われなくても気にすることはありませんが、もし日中の狭間で中国人からお礼を言われなくてモヤモヤしている方がいらっしゃったら、それは意地悪でも何でもないんだと思って頂ければと思います。

さくら‘sハーフ子育て①

「ありがとう」は言わないよりも言ったほうがいいし、お礼を言って被害や損害が出ることはほとんどないので、お礼については日本流で子育てをしています。

使い方に気をつけたい「すみません」

この「すみません」という言葉は、私が日常生活で注意して使っている言葉です。

日中辞典では"对不起"、"抱歉"、"麻烦你"などと書いてありますが、それぞれの言葉を私は状況に応じてしっかりと分けて使っています。

日本ではすれ違いに誰かと軽くぶつかってしまったりしたときに「すみません」と声をかけると思いますが、中国ではわざとぶつかったわけではない場合、ぶつかった程度が軽い場合に「すみません」と言ってくる人はそれほど多くありません。

今は昔よりも言う人が増えている感はありますが、日本人同士での頻度より圧倒的に少ないです。

自転車同士の接触事故で・・・

先日、子どもを後ろに乗せて自転車で帰宅中、マンションの入り口で接触事故に遭いました。

私は直進、相手は右折だったのですが、右折してきた相手は私の左側を走行していました。平行して走っているときにどうもその人が寄ってくる気がして、もしかしたら曲がるかもと思い減速はしたのですが、私の減速タイミングと相手の曲がるタイミングが合ってしまい、接触してしまったのです。

お互いにスピードは出てなかったので大事には至りませんでしたが、子どもを乗せていた私は自転車を支えきれずに倒れてしまいました。

この場合、どう考えても接触する可能性が高いことぐらい予測がつくと思うのですが、この人は普通に右折してきました。

相手の馬鹿さ加減にとても腹が立つと同時に、どう考えても相手が悪いと思ったのですが、下の子は転倒してもちょっとのかすり傷だったせいか、何事もなく立ち上がってしまったのです。

それを見た相手は自転車を起こしてはくれたものの謝ることなく、私が子どもに「大丈夫?」と声をかけている隙にスーッと走り去ってしまいました。

こういうシチュエーションの場合、中国人は絶対に謝りませんし、平気で逃げます。

逆に言えば、自分がこういう事故、事件に遭遇し、少しでも責任がある側だったとしても、軽々しく謝らない方が良いということでもあります。

もちろん場合によっては謝らないことを理由にケンカに発展することもありますが、中国人とのやりとりにおいて日本人同士の感覚で「すみません」と口に出すことは慎んだ方が良いと思っています。

あの日は私は絶対に悪くないと思ったので謝りませんでしたが、相手に連絡先をもらうことはもちろん、謝らせることもないまま相手を取り逃がしてしまいました。

旦那からは対応が間違っているとこっぴどく叱られましたが、こういうトラブルに遭うとただでさえ外国人は劣勢に立ってしまうので、気をつけたいところです。

交差点で事故に遭った中国人がいつまでも寝転がっているのを見たことありませんか?

あれも自分が被害者であること、怪我が重傷だとのアピール、動いたことで相手の責任が軽くなってしまうのを防ぐ意味合いなどがあります。

自分が動いたことにより怪我が酷くなることもあり、それを指摘されると本来勝ち取れるはずだった賠償額が少なくなってしまうなどの可能性があります。

こういうケースでは日本人的振る舞いが逆の効果を生むことがあるので注意が必要だと思っています。

子どもたちに私の普段の日本人的振る舞いが移っていないかちょっと気にかかっています。

さくら‘s子育て②

とっても線引きが難しくて謝罪の言葉を多用させることを躊躇することがあります。

相手が日本人の子ならシチュエーションに応じてどう対応するのが良いかを教えられるのですが、中国人のお友達に対しては難しいと感じています。

相手の子がちょっとしたことでは謝らないのに自分の子だけ謝らせるのもどうかなと思ったり、謝ること以外にも、順番をちゃんと待つとか、自分が遊ぶ時も次の子が待っているのを考えてあげるとか、中国の子の一部には全く他人のことを考えない子がいて、そもそも両親にもそういう意識がないんだけども、中国人の子たちも礼儀をちゃんとわきまえている家庭と、比較的ルーズな家庭があって、ルーズな家の子と一緒だと、どうしてもウチの子が我慢を強いられてしまうように感じるのです。

これは日本人である私が口を出すよりも、本人の感覚に任せて中国人的あうんの呼吸を身に着けてもらうしかないのかな。

「すみません」の中国語

私がちょっとした時に「すみません」の意味で多用している言葉は"不好意思"です。

辞書には「恥ずかしい」「きまりが悪い」と書かれていますが、"对不起"ほど謝罪の意味は重くないけど、こちらがすまないと思っている時によく使っています。

例えば誰かの足を踏んでしまったら程度に応じて"对不起"と"不好意思"を使い分けます。

本当に申し訳ないと思ったら"对不起"を使いますし、軽い程度なら"不好意思"です。

日本語で言うなら「ごめんなさい」と「すみません」の違いですかね?

また、ちょっと道を空けて欲しい、どいて欲しい時には"不好意思"しか使いません。または“你好”や“麻烦你”でもいいですね。

私はどいて欲しいときは“不好意思,让一下”"你好,让一下好吗?"と言うことが多いです。

また何かを尋ねたいときの「すみません」の場合、辞書では"请问"と書いてありますが、単独で頭だしするよりも"请问一下""你好,我想问一下"などの言い方が現地での生の言い方です。ご参考ください。

以上、日中ハーフ子育てのことで日頃思っていることを吐き出してみました。

我が家は父・中国人+母・日本人の中国で生活をしているパターンですが、我が家と逆のご夫婦や日本で生活をしている日中ハーフ子育てでもいろいろ感じていることがあろうかと思います。

もしよろしかったらコメントを頂けると嬉しいです。

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  • この記事を書いた人

しゃんはいさくら

2005年~上海在住。 現在、夫、日中MIX子ども×2、義母の5人で生活してます。 会社でも家庭でも中国人に揉まれながら、のらりくらりとやってます。

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