【中国・上海】授業参観に行ってきた!【現地公立校】

子どもあれこれ

 

こんにちは、しゃんはいさくらです。

皆さん、中国の現地校と聞くとどんなイメージが浮かびますか?

競争が激しいとか、宿題ばっかりとか、詰め込み式とかネガティブなイメージが先行しがちですが、先日実際に授業の様子を見て、私の子ども時代とは違うレベルの高い授業にとても驚きました。

我が子たちが通うのは上海郊外の公立校で、同じ現地校でも学校によって(公・民の違いや区にもよる)状況がかなり異なりますが、ご参考までに中国の現地校の様子がどんなものなのかがお伝えできればと思います。

どうぞお付き合いください。

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通知は前日突然に

中国現地校ではよくあることですが、いろんな物事が決まるのがいつもギリギリです。

普段、学校行事(幼稚園含む)の通知は早くて1週間前、最悪前日というケースがよくあります。

最初の頃はもっと早く決められないものなのかとモヤモヤしてましたが、ギリギリにならないと決められないという大人の事情(赤の組織が絡む根の深い話)があると解ってからは、どんな通知にも驚かなくなりました。

今回の授業参観も前日の昼に突然微信が回ってきて、「明日授業参観やります」って。

当時の微信メッセージ

こういうイベントはいつも旦那にお願いするのですが、あいにく旦那は出張。

上の子は

「そりゃ、こういうのは参加した方がいいんじゃないの?」

とか言ってきて、来て欲しいなら「来て!」とハッキリ言えばいいのに、そう言えない(言わない)のがあの子らしいなぁと思いながら、せっかくのチャンスなので(ブロネタにもなるしw)仕事を半日休んで観に行ってきました。

 

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大気汚染対応

この日の授業参観はなんと朝の8時から!

毎朝校庭で行われるラジオ体操を観るところからのスタートでした。

但し、この日のAQIは中国基準でも150超え。敢えて確認しなかったけど、アメリカ基準だったら200超えてたかもしれないモヤっぷりで、ラジオ体操は中止に。

で、こういう時、子どもたちは何をするのかというと、教科書の音読です。

1限目の授業と関係があるのかな?国語のクラスもあれば、英語を音読しているクラスもあり、クラスによってバラバラでした。

上の子はもちろん、下の子の学年でも主要3教科の教科書は毎日持って来るように言われていますが、音読してる姿を見てその理由がよく理解できました。

中国の学校は勉強ばっかりと言うけれど、まさに寸分の時間も惜しまずといった感じ。

6年生が授業参観だと知ってか知らずか、どのクラスも真面目に音読をしていた姿が印象的でした。

 

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1限目 英語

この日最初の授業は英語。黒のロングブーツを履いた、ちょっとお洒落目な意識高い系の女性の先生でした。

ウチの学校、どローカルにあるせいか、先生たちの身なりがイマイチ残念な人が多いのですが、この先生は間違いなく校内で見た目がまあまあな人の上位に来る感じで好印象を持ちました。

で、度肝を抜かれたのは、この先生の授業がほぼほぼ英語で進められたこと。

発音もキレイだったし、授業中も笑顔を絶やさず、なんかアメリカナイズされているというか、どこかの国に留学経験がありそうな感じでした。

話すスピードが速くて英語が苦手な私は聴くのに必死。私もこんな授業を受けたかったなぁと思わせる聴いてて楽しい授業でした。嬉しい誤算というか、公立なのにしっかりしてるなぁと。

30年前の日本の英語教育とは全く比較にならないレベルの高い授業だったので本当に驚きました。

グループスピーキングの練習をしている様子。個人差が大きな子どもたち。笑

中国人たちの英語が日本人よりも上手なのは小学校からの積み重ねとレベルの高い授業から生み出されているのかなぁ?

日本の英語教育ももっと頑張れー!!と思いました。

 

2限目 数学

上の子の担任の授業です。

この日は重なり合う複数の図形の一部の面積を求めるには、どういう計算方式で解くのがやりやすいかというのを解説していました。

どの先生も黒板と大型モニターを使って授業を行う

この先生、まだ30歳にもなっていないとても若い先生なのですが、ポイントをよく押さえた解りやすい授業でした。

世代の違いがそう思わせるのか、彼の社会経験が乏しいことによるものなのか、家庭訪問の時にある家庭でちょっとした失態を犯したことで話題になった先生なのですが、授業はちゃんとしてて安心しました。

今学期は授業時間が通常よりも少なめで(春節が1月下旬なので)、どの先生も時間がタイトなことを強調してたのですが、確かに授業のスピードは速めだと感じました。

以前、下の子の家庭訪問の時に、先生から「公立校は私立校と違っていろんな子がいて精鋭の集まりではない、授業のレベルもそれなりであることを知っておいて欲しい」と言われたことがありますが、中学ともなるとそれなりどころか遅れたら取り戻すのが大変そうなレベルです。

今の日本の中学校の授業がどんな感じなのか比べてみたいと思いました。

 

3限目 語文(国語)

この日の授業の中で一番印象が残らなかったのが国語です。

先生は至って普通の可もなく不可もなくな先生でしたが、正直聴いててつまらなかった授業でした。

でも、聞くところによれば、隣のクラスを担当している国語の先生に1人、ひどい上海訛りの女の先生がいるらしく(国語の先生なのに!!)、定年間近な年齢なのもあり、常にイライラしていて怒りっぽい感じなのだとか。

それに比べたらウチの子の国語の先生は随分マシなのかも知れません。

この国語の先生は結構動き回るタイプ。一瞬の気も抜けない

国語の授業を聴いていて、ふと留学時代のことを思い出しました。

6年生の国語ともなると、スッと文字が浮かんで来ない単語がちらほらあって、またあの時みたいに大学でじっくりと中国語の授業を受けたいな、なんて思ったりして。

そう言えば、先生の話すスピードが随分速いなと思いました。

会社や世間で聞く中国語よりも断然速かったように思うのですが、あれは国語の先生だからあんな感じなのか、今学期がタイトだからなのか? 途中、このスピードじゃあ同時通訳はムリだなぁなどと思いながら聴いてました(職業病ですね、笑)。

そうこうしているうちにあっという間に3限目も終わり、私は午後から出勤しなければならなかったので、その後のホールでの集まりには参加せず、学校を後にしました。

全ての先生が早口なわけではありませんが、あんなに内容盛りだくさんな授業を数時間もぶっ通しで聴いてる子どもたちって頑張ってるんだなぁと素直に感心しました。

私は3限でお腹いっぱい(頭がショート状態)、もう結構ですっていう感じでした。

 

学校の満足度

中国の学校は勉強ばかりとは言われるものの、私自身は、記憶力の良いときに詰め込めるものは詰め込んでおいた方がいいのではないかという考えなので、中国の現地校での教育に関しては概ね満足しています。

ウチの子が通う学校は、噂に聞くような山のような宿題が出ているわけでもなく、普通にやっていればちゃんと睡眠時間も確保できるし、遊ぶ時間だってちゃんと取れるし、そんなにガツガツしているわけではありません。

但し、インフラ面での満足度は高くありません。

毎日のように子どもたちから不満が漏れるのは、給食のマズさです。

先般の授業参観の時も、子どもから給食の時間までいてあのマズさを体感してから帰って欲しいなんて言われてましたが、特にスープが最悪で、申し訳ない程度の具が入った「お湯」が出てくるらしいです。おかずに当たり外れがあって、激マズの日はご飯だけ食べて空腹をしのぐこともあるとか。

給食については小学部でも中学部でも問題になっていて、保護者代表が学校に常駐して監視することもあるのですが、根本的な改善となるとやっぱり会社そのものを変えないと難しい(変えても大差無いかも)と思うんですよね。

ただ、この国のことだから、学校内の誰かor区の教育局の誰かと給食会社の人が繋がっているはずで、それを切るのは至難の業というか、改善の道が開ける前に卒業が先になるかもという根が深い難題です。

ともかく、大事な成長期に食事が残念というのは大きな不満点の1つです。

あと保護者目線で気になるのは、トイレ環境の悪さといろんな物品の故障率の高さです。

ウチの学校は創立10年ちょっとのそれほど古い学校ではないはずのですが、トイレの扉が壊れている、ニオイが結構きつい、大ホールの折りたたみ椅子が複数壊れて座れなくなっているのは、学校に行くたびに目にします。

直しているはずなんですが、直した矢先に他の扉、椅子が壊れるんでしょうね。

モノの耐久年数が短いのは中国あるあるですが、ケガの元にもなるし、速やかな対応をお願いしたいところです。

あとは教室に設置されているパソコンとスピーカーはたまに調子が悪くなるらしく、今回の授業でも教材の音声が出なくて、先生が仕方なく自分が練習のお手本になっていました。

 

まとめ

これまで保護者会では何度か学校に行ったことがありましたが、授業参観は今回が初めてでした。

中学生ともなると親の存在を気にして振り返る子どもは誰もおらず、普段の様子がしっかり見れたのでとても満足でした。

ウチの子が通うのは公立校で、インフラ面ではエアコンがない、トイレが汚い、施設・設備の老朽化が見られる、給食の質が悪いといった点が気になるものの、授業の内容と先生の素質については概ね満足で、しっかり勉強して欲しいけど、ガツガツしすぎるのは反対という我が家の方針に合った学校だったことが再確認できました。

これまでは教育の質、進学率などを理由に、小学校は公立、中学は私立に行かせるのが上海の一般家庭の王道でしたが、このまま公立でも大丈夫そうです。

ちょうど最近の上海では公立中学の質向上を目指して『百所公办初中強校工程』というプロジェクトも進んでいますし、今後の公立中学校の行方を見守っていきたいと思います。

 

あと我が家の課題としては、ちゃんと授業に参加できるように、睡眠をきちんと確保して身体の健康を保つことがとっても大事だなと思いました。

普段それほど宿題に追われてるわけではないけど、睡眠時間が私の子ども時代よりも少ないのは確かなので。

ウチの子たちの寝る時間が遅くなってしまうのは、私や旦那がいないとどうしても監督力が劣って子どもたちがダラダラと過ごしがちになることと、私たちの帰宅時間に影響されて夕食時間やその後の団欒時間が遅れてしまい、宿題終了時間に影響するから。

家族全体で生活スタイルを変えていかないと改善が難しい問題なのに、交通渋滞などでどんどん帰宅時間が遅くなっている現実もあり、なかなか頭の痛い問題です。。。

授業の内容を聴いてみて、きちんと睡眠を取った上で元気な状態で学校に行かないとダメだなと思ったので、子どもたちと一緒に取り組んでいけたらいいなと思っています。

 

以上、授業参観レポでした!

では、また!

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