思春期早発症① ~痛み発生から診断に至るまで~

子どもあれこれ

リアルなお付き合いのある知り合い、友人らもこのブログを読んでくれているため、この場で書こうかどうしようか迷いがあったのですが、いろいろと調べている過程でこの症状に対する情報があまり多くないと感じたので、どなたかのお役に立てるよう情報共有として記事に残します。

リア友の皆さん、この件について子どものいる前で私に話題を振るのをご遠慮願います。本人は結構気にしているようなので。よろしくお願いします。

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胸あたりの痛みを訴え

「ねぇ、ママー、左のこのあたりが痛いの」

そう言われて左胸を見せてもらったところ、ちょっと腫れているような感じはあるものの、赤くなっているわけでもなく、熱を持っているわけでもなく、本人に症状を聞くとただちょっと触れただけで痛いとのことでした。

とりあえず様子見で経過観察していましたが、その後、しばらく経っても症状が変わらず、軽くなる傾向も見られなかったので、市内にある児童医院に連れて行きました。

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予検台(問診所)の判断は?

日本で病院にかかる場合はまず近所のこどもクリニックに行くと思うのですが、上海でこの手の症状を見てもらう場合、普通の小児科だと門前払いになる可能性がありました。

上海の一般的な総合病院で「儿科(小児科)」に行くと、内科系の疾患しか診てもらえず、他の科を受けるように言われることが多いからです。

今回の症状的に専門科に診てもらうのが早いと思い行き慣れている児童医院に行くことにしたのですが、診てもらう科は皮膚科なのか外科なのかが判断できなかったので、「予検台」と呼ばれる、看護師がどの科にかかればよいかを教えてくれる場所で聞くことにしました。

そこで症状を話したところすぐさま、「早发育だわ、それ。内分泌科に行きなさい」と言われて、「は?何それ?」という感じでした。

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納得いかず、外科へ

予検台で「内分泌科」の紙切れはもらいましたが、なんとなく腑に落ちなかったので、外科の紙ももらって両方の「挂号」を買いました。

※中国の病院は何事も料金前払いで、診察してもらう順番(挂号guàhào/グヮ4ハオ4という)を最初にお買い上げしないと診てもらえません。

この病院では内分泌科は午後の診療しかなかったので、早く見てもらえそうな外科でとりあえずの判断を仰ごうと思ったのです。

外科ではすぐに呼んでもらえて、エコーを撮ることになりました。ところがこのエコーの結果を見て愕然、「左側乳腺組織あり」と書かれていたのです。

その後内分泌科へ

やっぱり内分泌科で診てもらわなきゃダメだと気を取り直し、午後まで待って内分泌科を受診することに。

名前を呼ばれて、子どもが痛がっている左胸と午前中に外科で撮ったエコーの結果を見てもらったところ、思ったとおり先生の口から「早发育」との言葉が出てきました。

ただ、その症状が重いのか、軽いのかなどを更に判断する必要があるとのことで、

血液検査、X線による骨年齢検査、子宮も含めたエコー検査

を受けるよう指示を受けました。

検査結果が出るのに日数を必要とするものがあるので、検査結果が揃い次第再診を受けることになりました。

「早発育」とは?

先生の口からは「早発育(早发育/zǎofāyù)」と言われましたが、中国語の正確な言い方は「性早熟/xìngzǎoshú」と言います。

日本語では「思春期早発症」と言うようです。

ホルモンの分泌による二次性徴の成熟が普通(通常10歳程度)より2~3年早く起こってしまう症状で、二次性徴が早く起こることにより低身長となりやすかったり、体の変化が周囲の子と違うことを気にして精神的に落ち込んでしまう子もいるようです。

原因に応じていろいろなタイプに分けられますが、薬で性成長を抑制して、その後の身体の成長が止まってしまうのを防ぐ治療が施されます。

検査結果は?

血液検査

基準値を大幅に超えている血液指標はありませんでした。

骨年齢検査

X線による骨年齢判断は7.9y。実年齢は7.4yで正常範囲内と診断されました。

エコー検査

左胸に乳腺組織あり、その他正常。

子宮も正常で、エコーの先生からは「症状は重くありません」と言われました。

検査結果を受けて、医師の判断は?

左胸に乳腺組織はあるものの、その他に異常な発育が見られた場所がなかったため、

「仮性早発育」

との診断が出ました(このほかに「真性」や「中枢性」などの分類があるようです)。

「仮性」とは言われたましたが、どうやら服薬が必要とのことで、しばらく漢方薬を飲んで様子を見ることになりました。

これがもらった薬の箱を撮ったものです。この病院の特別処方のようでした。

成分の名称と効能をまとめておきました。

漢方薬なのでしばらく経過しないと効果が出ないとのことで、夏休みの終わり頃にもう一度検査をして経過を確認することになっています。

子どものカラダに異変が起きた原因は?

仮性とは言え、子どものカラダには異変が起きました。こうした現象が出たからには必ず原因があるはずです。

いくつか気になったことを先生に聞いてみました。

遺伝の要素

今回の症状について、遺伝的な要素は関係するのか聞いてみました。

なぜかというと、私自身が他の子より初潮が早かったからです。

現在における生理が早く来てしまう年齢の判断は「10歳」を境に判断するそうですが、30年前ほど昔に10歳で初潮を迎えた私は、クラスの友達の中では一番早くに来てたので、その件を先生に話してみました。

ただ、先生の回答は「(遺伝の)影響はないことはないけど、それは原因にはならない」とのことでした。

食生活について

以前、いちごに関する成長ホルモンの記事にも書きましたが、通常の生育スピード以上の速さで育てられた農作物を長期間大量摂取したことによって初潮を早く迎えた子どもの件がニュースになったことがありました。

その前からも我が家は食事(食材)についてはやや敏感に対応しており、安全で正しい食生活をしている自負もあったので、今回子どものカラダに異変が起こったのは正直、相当なショックでした。

食事による原因があるのかも気になったので、先生に今後の食事で気をつけることはあるのかを聞いてみました。

医師の判断は?

先生の回答は、遺伝とか食生活によるものではなく、何らかの原因で内分泌系に異常が起こり、突発的に女性ホルモンが多く分泌されてしまったために、左胸だけに反応が出たのだとのことでした。

検査の結果を見ても、子宮に生理が来そうな兆候はないし、乳腺が確認されたのも左胸だけだし、骨年齢も正常でカラダ全体に異常な成長が起こっているわけではないとのこと。

上でも書いたとおり、しばらく漢方薬で様子を見て、状況を判断しましょうということになりました。

食べ物については、女性ホルモン含有量が多い食べ物として

ハチミツ厳禁、その他養殖された鶏肉、鴨肉、魚類とヨーグルト、大豆製品、揚げ物などの食べ過ぎに気をつけるように言われました。

これらの食品は確かにこれまで食べてきていますが、特定の食品を極端に大量摂取していたわけでもなく、結局「何らかの原因」は現時点では判らないままです。

この件、今後も引き続きこちらで情報提供していく予定です。

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