こんにちは、しゃんはいさくらです。
皆さん、今年の労働節休暇はいかがお過ごしでしたか?
こんな事態で旅行になんて行けないのに労働節休暇を5日間にし、そのために前後の週末を振替出勤するという悪習慣。ホント、赤色政府って頭悪くね!?
とか言いながら、実は我が家はちょいと野暮用で外地に出かけてまして、今日はそのお話を書きたいと思います。
外地の田舎に行った目的は?
旦那のおばあちゃんに会うため
子どもたちが学校に上がり、週末も小休暇も習い事などで時間が取れず、数えてみたら6年ぶりの訪問でした。
おばあちゃんもいつの間にやらまもなく90歳になろうとしていて、でもとても90近い人には見えない元気いっぱいな様子でした。
近所のおばさんの話では、耳は遠くなったけど、毎日マージャンして楽しく暮らしてるよ、とのこと。
おばあちゃんはいつも私たちの帰り際に、「次に来るときは私はいないわ」と縁起でもないことを言うのですが、きっとまた会えると思う。
本当は、もっと田舎に行く回数を増やしたいんだけど、実は昨年義父が亡くなったことをおばあちゃんには打ち明けてなくて、もう高齢だし、聞いたらショックを受けるから黙っておこうということになってて、でも私たちがおばあちゃん家に行ったら必ず聞かれるじゃないですか?私たちが頻繁に遊びに行って、その度に義父がいないというのは絶対に怪しまれるから行きたいけど行けないという変な状態になってます。
今回はむっちゃ中のいい友達と出かけたということにしたのですが、こんなコロナな最中にどこに遊びに行くかっての!!
いくら高齢だからといって、おばあちゃん意外としっかりした人だから、いつかバレるような気がする。。。
旦那のおじいちゃんのお墓参り
私たちが行った場所はどれくらい田舎かというと、これくらい田舎なところ。

労働節ということもあってか、既に廃校になった小学校のポールに国旗が掲揚されていました。
旦那のおじいちゃんは義父が25歳の時に若くして亡くなったのですが、田舎の農村ではまだ埋葬するのが一般的で、田舎の風景の中で所々に見られる緑が多めなところは、大抵がお墓なんだそう。(写真の右端あたりや学校の隣)
私たちがお墓参りに行く時はこの学校を目印に、途中のあぜ道を曲がって曲がって曲がると石碑が立っているのですが、見つからないと困るので、毎回家の誰かに付いてきてもらってます。
お墓への行き帰り、結婚する人がいるのか、それとも単に祝日だからなのか、上海では既に聞けなくなった花火や爆竹の音が鳴り響いていました。
久々に感じる田舎の雰囲気に、随分と心を洗われた気がします。
お墓をめぐって気まずい雰囲気に
で、本題の家問題なんですが。
いくら親戚とは言え、上海に住む私たちと、外地に住む人たちとの間にはどうしても考え方に違いがあり、今回義父のお墓のことで変なすれ違いができてしまいまして。
義母は昔から宗教とか死後のあれこれの意味が見いだせないと言ってて、義父が亡くなった当初も海洋散骨してお墓は建てないということにしてたのです。
上海の墓価は安くて10万元(もしかしたらもっと安いところがあるかもですが)、旦那の母方の祖父母が眠る墓地だと15万~20万元という話で、義母はそんな高いお金を出して不要なものを買う意味がないと言ってずっとお墓はいらないと主張してたんです。
ところが、外地側から、こっちだったら安く済むし、こっちで出すから、お墓を建ててはどうかとの提案があり、そっちが出すならと思ってお墓を建てることで話がまとまったのが昨年の秋頃の話。
その後コロナ騒動があったりしてお墓の下見に行くことができず、やっと行けるようになったのがこの労働節でした。
で、今回その目的を果たすべく外地に足を運んだのですが、連れてってくれたところがすごく立派な霊園でお値段も外地とは思えないびっくり価格。
ここでしっかりと両家で相談すれば良かったはずなのですが、義母は外地側が出してくれると思い込んでいたし、外地側は紹介はしたけど、予算がオーバーした(?)、元々全額出すつもりがなかった(?)、そもそもこんなものは妹が出すものではない(?)、本当はどう思っていたのかは判りませんが、このお墓を巡って両者にすれ違いが生まれました。(と後で判った)
遺灰を絶対に家に近づけたくない義母は、このタイミングで決めてしまわないと遺灰の行き場がなくなる(上海の遺灰の保管期間は1年、既にオーバーしてるのだけどコロナの影響で延長中)為、ちょっと焦っていたのか、しっかりとお金の確認をしないまま、霊園との契約を交わす段階にまで話を進めてしまいました。
私は、元々はあちらが出すと言ったのだからあちらの名義にするのが筋では?と一瞬思ったのですが、妻や息子がいるのに妹名義で墓を建てるのもおかしなことなので、旦那名義で契約書を作り、義母が支払いを済ませて、外地に行った一番の目的である義父のお墓の契約がトントン拍子に進んで目的完了。
でもその後、帰りの車の中で、義母がぼそっと
「どうして誰も私にお金の話をして来ないんだろう」
とつぶやき出して、なんか嫌な予感が。
義母は、一応自分が支払いはしたけど、どうしてお金を出すと言った側が霊園にいる時も、霊園から帰ってきた後も誰もお金の話をして来ないのかを不満に思っていると言い出し、ちょっとめんどくさい方向に話が進んで行きました。
このお金、義母にとっては少ない養老金をコツコツと貯めて作った大事な大事な貯金。
元々お墓の意義が見いだせないと言っていた義母にとって、この大事な貯金を必要のない高い買い物の為に使ってしまったことが、悔しくてならないようなんです。
旦那は息子である自分が出すから大丈夫と言って義母を諭したのですが、義母はこんな意味のないものにあなたたちのお金を使う必要はないと言って譲らないし、実際、私たちも車を買い替えたばかりで、このお墓の出費は正直痛い。
あぁ、なんだかなぁ。。。
なんでこういう展開になっちゃったのかなぁ。。。
人間の風習、思想はなかなか変わらない
数日たった今、いろいろ考えて思ったことは、まず、あちら側は海洋散骨を阻止するために、お金を出すのを口実に兄の為にとにかくお墓を建ててあげたかったんじゃないかということです。
実は上海にいる義両親の友人たちや親戚からも一部から海洋散骨を反対されていて、最後の決定権は当然義母or旦那にあるのだけど、中国人の感覚からすると海洋散骨はまだ理解しがたい行為のようです。
土に帰してあげるべきだと言う人が多いことを改めて理解しました。
お金の件も、上海に住む私たちからしてみれば、外地にお墓を建てることによって上海よりは費用が抑えられるので、出費は痛いけどとりあえず許容範囲内。
でもあちらにとっては、この出費は自分たちの予想を上回るものだったということですよね。
あちら側は自分たちで会社を経営している人なので、実は我が家なんかよりも随分と裕福な生活をしているのですが、コロナのご時世の中、かなりの影響を受けているようで、途中で考えが変わった可能性もあります。(お金を出すと言ったのはコロナ前、契約を交わしたのはコロナ後なので)
あの人たちの性格からして、当初のお金を出すと言った気持ちはたぶんホンモノ。でも全額とは思ってなかったんじゃないかと。で、それを義母はなぜか全額と理解してしまったんじゃないかと。
田舎ならちょっとの費用で埋葬が可能なのに、ちょっと都会に行くだけで数万元もかかってしまうのは、たぶんあちらの物価感覚からしたら受け入れがたい値段だし、妻や息子がいるのに、どうして兄のお墓を私が?みたいな気持ちが生まれたのかも知れません。
旦那の本心
いろいろ考えてみたけど、結局は義母が「お金を出す=全額出す」と勝手に理解したことがすれ違いの直接原因なのかな。
そもそもあちらが全額負担すること自体おかしいのに、義母は自分がお墓を持ちたくないがためにそう思っちゃったってこと。
あ~ぁ、またこの人のせいか、という私の心の叫びは置いておいて、旦那にしてみたら、自分の母親の誤解の尻拭いをきちんとしないと後々もっとめんどくさいことになるので、自分が払うべく、お金の準備に奔走してます。
旦那と義母はたまに一触即発の時があって、というか義母はちょっとヒステリックな面があって、ちょっとでも自分の思い通りにいかないとストライキを起こすタイプの人なので、本当はコミュニケーションしなきゃいけないことも、話をしないままなあなあとしてきた面もあるんですよね。
義母は自分に誤解があるなんて思いもしないだろうし、旦那の意見もたぶん受け入れない。
今、彼女は自分のお金が出て行ったままなので、悶々とした毎日を過ごしていて、私たちも雰囲気で察しているので、彼女に対して腫れものを触るかのように接しています。
ホント、面倒な人。
まあね、私自身も冠婚葬祭に対して希薄なところがあって、つまらないことにお金をかけたくない主義なので、義母の気持ちはよーく理解できるんですよね。
私も、自分たちの為に働いて貯めたお金が、もうこの世にいない故人の為に使わなきゃいけないっていうのが、本当にやりきれなく、怒りのやり場がないというか、複雑な気持ちでいっぱいなのです。
ただ、旦那の立場に立ってみると、旦那は元々海洋散骨にあまり積極的ではなかったし、できればお墓を建てたいと言っていたし、中国の常識だとこういうものは長男が出すべきものなので、遠くともお墓が建てられて内心ほっとしてるんじゃないかと思っています。だからいろんな手段を使って、最後は全額自分で出すつもりなんだと思います。
私の旦那だから当然私の金銭にも影響するのだけど、文化の違いに腹を立てても仕方がないし、ここまで来たら仕方ないのかな。
最後に
この件でますます思った、私は絶対に墓なんていらない。
だって、
中国の土になんて埋められたくない
し、
海洋散骨なら日本にもどこにでも漂流できるじゃん!
だから、子どもたち、
是非、海洋散骨でお願いね!
あぁ、そう言えば去年買ったエンディングノート、途中で止まったままだわ。。。