中央が富裕層いじめに躍起な件

さくらの独り言

 

こんにちは、しゃんはいさくらです。

 

5月の上海も相変わらずロックダウンが続いています。

長期間に渡るロックダウンを続けることは、上海周辺のみならず中国全体、更には世界経済への影響が大きいことは誰の目にも明らかなのに、中央政府はその手を緩めようとしません。

 

党の威厳、派閥争い、個人のメンツなどなど、いろんな要素が絡んでのこととは思いますが、最近の中国では一部の人民にとって、とても不都合な通知が相次いで出されており、今後の人生設計を大きく左右される人が出そうなので、気になっている点をいくつか書いておこうと思います。

 

あ、ご安心下さい。

不都合なのは中国籍の上流階級層の人だけで、外国人には関係のないことですから。

ただ、富裕層でなくとも、我が家のようなMIXファミリーにとってはそれなりの影響を受けそうな気配です。

 

中国がどれだけ理不尽な国なのかということだけ、理解して頂ければと思います。

 

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コロナ禍で海外渡航が困難に

2020年のコロナ禍初期から、中国ではほとんどの国民が海外渡航できずにいます。

 

これは中国に限らず、日本でもかなり多くの人が仕事や旅行などでの海外渡航が自由にできなくなっていると思いますが、中国の場合は「物理的」な方法で渡航が制限されていて厄介です。

 

コロナ禍当初は、重症者が多かったこと、感染防止の観点から必要がなければ国外に出ないようにとの通知が出されていたこと、入国時にホテルでの隔離が必要なため、時間的制約やコストパフォーマンスを考えて自粛した人が多数でした。

  

その後、中国では2021年の8月5日に『不必要な一般パスポートの発行暫時停止通知』が公布され、何らかの必要な事由がない限り国民のパスポート発行がされなくなっています

中国人のパスポート更新は
確かな理由がないと門前払いを食らう

 

パスポートという必須アイテムの発行を制限して、人民の海外渡航を根本からできなくするという、何とも中国らしい施策です。

 

今回の上海ロックダウンを受けて、少なくない人民が党に、政府に、自分の置かれている状況に失望したことと思いますが、中国では既に新しいパスポートの発行ができなくなっており、国外退避の道が閉ざされた人が出てきています。

 

我が家でも既にメンバーのパスポートが期限切れになっていて、家族で日本に渡航することができません。 

    

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個人の海外投資に関わる証明の発行を制限

5月の頭にネットを賑わせたのは、5月1日以降、国内の公証処で個人の海外投資に関わる関連公証書類の発行を規範化するという通知でした。

 

この通知、当初、海外への移民手続きが滞ると伝えていたメディアがあり、移民を考えている人にとってはかなり衝撃的な内容だったのですが、実際は通知の読み誤りで、移民がそのものが制限されるのではなく、個人によるマネーロンダリングや資金の違法利用などの犯罪防止のために出されたもののようです。

 

我が家は足元移民する考えはなく、以後このネタは旦那との会話に出てきてませんが、私個人的にはこのような通知で公証書類を出さなくすることができる中国って本当に恐ろしい国だなと感じたニュースでした。

 

今後、移民に関わる公証書類の発行を停止する可能性が無きにしも非ずだとのサインとも読めますよね。

もしかしたら、移民を考えている人は早めの行動が吉かも知れませんよね。

 

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海外への大学進学が危い!?

こちらも関係者にとっては晴天の霹靂だったようですが、アメリカの大学を目指す人にとって肝となる「AP試験」がコロナ禍を受けて中止になったというニュースがありました。

 

我が家は普通の公立校に通わせててて、国際部やら国外の大学受験に関する情報に疎いのですが、「AP(アドバンスト・プレイスメント)」という高校の段階から大学のハイレベルな履修科目を学べるカリキュラムがあり、中国で国際部に通い、将来アメリカの大学に留学予定の学生にとっては、非常に重要なカリキュラムだとのことです。

 

国外の大学に行くために幼稚園から国際系を選択する人もいる

 

このAP試験のために勉強に励んできた国際部の学生たち、関連部門からの一声でその試験が中止となってしまったんですから、今まで多くの資金を子どもにつぎ込んできた親にとっては、居ても立っても居られないほどの衝撃だったと思います。

 

中止となったのは、コロナ禍がしんどい状況にある北京、上海で、その他都市では予定通り試験が行われるようですが、政府のつまらないゼロコロナ政策のために果たしてどれだけの人が急な不都合への対応を迫られているのかと思うと、現在の中央政府には憤りを感じますね。 

 

富裕層いじめはまだまだ続く!?

今日は気になる話題として3つの通知について紹介しましたが、どの件も富裕層の生活に深く関わる内容だと思いませんか?

 

今回のロックダウンが本当にコロナ禍を抑制するためのものなのか、上層部の権力争いの巻き添えによるものなのかは判りませんが、もし巷で言われる習派と上海閥の闘争によるものだとしたら、富裕層が多い上海の力を削ぐための激しいロックダウン政策は反上海閥派にとっては「是」だろうし、上海の発展ぶりを指をくわえて見てきた他エリアの人たちから見たら「ざまーみろ」ですよね。

 

もちろん、これらの通知は上海市民に限って出されたものではないので、上海のロックダウンと結び付けるのは無理があるかも知れませんが、党が自分の思い通りに中国という国を支配したいのであれば、上海が力を付けることがあってはならないし、上海のみならず自分の身内以外の人に資金力や発言力があってはいけないのです。

 

習さんにとっては、例えば海外から中国の悪口を発信するような人は煙たくて仕方がないのでしょう。

彼は何らかの形で移住や海外留学の道を閉ざせば、危険人物が増えるのを阻止できるとでも考えているのでしょうか?

 

国籍離脱がちょっと心配

さて、我が家は富裕層ではありませんが、日中MIXファミリーの一員としてはやはりパスポートの件は心穏やかではないですね。

日本でも中国でも国際結婚ファミリーは何かと置き去りにされることが多いのですが、このままじゃ、突発的な事件があっても家族で安全な場所に避難することができません。

 

これまではこのまま上海に住み続けるのも悪くないと思ってましたけど、今回のロックダウンや理不尽な通知を通じて、中国に永住することについてももう一度考えなさなければいけないなぁと思っています。

 

また、今後訪れる子どもたちの国籍選択についても、より慎重に考える必要があります。

 

もし例えば子どもたちが日本籍を選択するとしたら、まずは中国籍の離脱が必要ですけど、今ですら1年とか時間がかかると言われているこの手続きが、今後何らかの魔の手によって道が閉ざされたりしないかが心配です。

 

前のめりすぎて空振りするのも嫌だけど、行動が遅れて取り戻しが効かなくなるのも困るわけで。

 

まずはロックダウンが明けることが先決ですが、今後の戻り方次第では、早めに手を打っておくのが良いかも知れないですよね。

 

とにかく今回の件を通じて、理不尽なことの塊が「中国」という国なのだということがよく理解できました。

中国はしばらく経済発展イケイケで勢いよくやってきましたけど、結局は文革の混乱期から体制が何も変わっていないのだということも解りました。

 

締め方がわからずにここまでダラダラ書きましたが、最近の生活で思ったことを書き並べてみました。

では!

  

 

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