【ウイグル問題】私が見たこと、聞いたこと

さくらの独り言

 

こんにちは。

コロナやら紛争やら、落ち着かない世の中が続いていますね。

そんな中、最近私が気になっているのは新疆地区のジェノサイド強制労働問題に関わるニュースです。

中国ではこの手の話題は情報統制されているので、日本語媒体から情報を得ていますが、記事を読んでいるとどうも一辺倒に「中国=悪者」と決めつけて書かれているように感じます。

今日は1つの参考として、自分が見たこと、聞いたことを書いておこうと思い記事にしました。

どうぞお付き合いください。

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あの人は今どこへ

私は新疆地区に関するニュースを見るたびにいつも思い出す人がいます。

それは、我が家が好きでたまに食べに行っていたあるウイグルレストランのオーナーさんです。

串はもちろん麺もおいしいお店です

 

その方はウイグル族なのですが、普通話がとても上手な方でした。

少数民族の人の中には普通話があまり上手でなくて、コミュニケーションを取るのに苦労する人がいるのですが、このオーナーさんは心配なく料理が注文できること、味はもちろん、お値段も良心的だったので、度々食べに行っていたのでした。

 

それが4、5年ほど前から彼の姿を見かけなくなっていることがとても気になっています。

他の店員さんに聞いたりもしたのですが、所用で新疆に帰っているとの情報を得たまま、今もまだ戻ってきていません。

 

あれだけ繁盛していたお店を手放したとも思えず、このお店は今もまだ続いていて(経営者が何度か入れ替わっているように思える)、果たして他の人にお店の経営を委託しているのか、それともお店をそのまま売ってしまったのか、店員さんに根掘り葉掘り聞くのもはばかられて、よく判りません。

お料理は以前と同様にウイグル族の方が作っていてそれなりの味を保っているので、あのお店の前を通る度に、彼は今どこで何をしているのだろうかと気になっています。

 

同士を救うために故郷に帰ったのか?

現地から招集がかかって帰らざるを得なくなったのか?

故郷でいい仕事が見つかって上海に戻る必要がなくなったのか?

 

想像し出したらキリがありませんが、いつかまたお店に戻って来てくれたらいいなぁと思っています。

 

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昔の曹陽路と言えば・・・

私が上海に来たのは2005年、後に結婚して旦那が生まれ育った普陀区に引越しました。

当時、出退勤で曹陽路×中山北路あたりを毎日歩いていましたが、あのあたり、昔は窃盗がものすごく多いことで有名な場所だったんですね。

昔はカバンは前に抱えて持つのが鉄則でした

 

こんなこと書くのも申し訳ないんですけど、当時は「ウイグル人を見たら泥棒と思え」なんて言う人もいたくらい、あのあたりの窃盗の犯人は大抵青い目の人たちだったんです。

これは上海だけでなく、20数年前に北京に行った時も、「青い目の中国人に要注意。素人は中関村に行くな」と言われたことがあって、当時、中関村の一部にウイグル族が多く住むエリアがあって、治安が良くないと言われていたんです。

昔は生活のために都会に出てきていたウイグル人は少なくなく、ただ、安定した待遇のいい仕事にはなかなか就けないので、最後は犯罪に走ってしまった人がいて、小さな子どもまで動員して窃盗していたグループもありました。

 

それが、今は曹陽路を歩いてても、ウイグルの人をあまり見かけないんですよね。

曹陽路だけでなく、上海全体で見ても、ウイグル人の頭数が以前よりも減っています。

 

それが何を意味するのか。

 

都会に出てこなくても故郷で生活していける条件が整ったのか、それともなんだかんだと理由をつけて彼らを無理やり故郷に返して労改みたいなところに入れて強制労働させているのか。

 

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少数民族は今後ますます厳しい

中国政府がなぜあのエリアに対して特に厳しい制裁を敷くのかは解りませんが、新疆地区での少数民族に対する制裁は漢民族よりも重く厳しいというのは良く聞く話です。

同じ犯罪を犯したとしても、ウイグル族に対する罰は他よりも重く、酷い場合は“灭村(その家族のみならず、その人のルーツを丸ごと消しちゃう)”もあるというのは、南ウイグルに出張に行った友人が地元民から聞いた話。

お互いに何かの報復をしているようにしか思えないのですが、あの地域では過去に何があったのでしょうか?

 

また、今はウイグル問題が目立ってますけど、実は内モンゴルや朝鮮族の多い北方エリアでも既に言語の使用や教育が制限されていて、少数民族の文化継承に大きな影響をもたらしています。

そう遠くない将来には、その手が国外にも伸びるかも知れず、台湾問題を他人事だと捉えずに状況を注視していく必要があります。

 

表も裏もどちらもある

反中の人には信じてもらえないと思いますが、赤の組織も少数民族に対する制裁ばかりをしている訳ではなく、そのエリアに住む人民らの生活向上のためにそれなりの行動は起こしていて、その1つが貧困地域の救済や労働機会の提供だったりします。

 

貧困エリアの救済は大手国有企業の財力を使い、職員の福利に見せかけてあまり質の良くない農作物(良質な時もあるけど)を結構な高額で買い取ってます。

私の勤める会社は貧困地域のサポートをやってる(させられている)会社なんですが、昨年の春節に配られた年越しセットはちょっと酷くて、え?こんな貧素な農作物が数百元もするの?と思っちゃうくらいのモノが届きました。

国を挙げての一大プロジェクト「脱贫致富」

  

こういうのを目の当たりにすると、真面目に経済活動をしてる国有企業の利益って、こういう形で吸い取られちゃってるんだなぁって思いますけど、とにかく、それなりのお金が彼らに流れて行ってるんですね。

ある意味共産的というか、もちろん政府の出す数字を鵜呑みにできないし、ウチの会社が出してる数字もいいところしか見せていないとは思いますが、ある都市はウチの会社のサポートを通じて貧困県から脱却したとかいうニュースが社内報にあって、党も「小康」を実現するためにちゃんと行動に移してはいます。

 

労働機会の提供もそうです。

新疆に工場建ててそこに地元民を集めて働かせることは、イコール強制労働なのか?

 

ちゃんとした労働環境を提供してる会社だってあるし、ユニクロや無印だって一企業としてそれなりの調査をして中国でビジネスを行ってると思うんです。

なのに、それが信じてもらえず、悪いイメージを与え兼ねない報道を見ると、ちょっと違うんじゃないかと思うんです。

しかも、中国のことを1ミリも知らないネット民が反中コメントしてるのを見るとメディアって怖いなぁと。。。

  

ちなみに、私が勤める会社にも新疆に工場があり、社内報でたまにその工場の話題が出てきます。

社内報を見る限り、表彰すべきところはきちんと表彰してるし、法律に則った労働環境で業務が行われていると感じます。

ただ、敢えて言えばこの工場は業績が宜しくなかった会社を買収して手に入れた経緯があり、ウイグル族の管理職は少なく、経営層は漢族の党員で占められています。

 

だから何?と言われると返す言葉はありませんが、日本のメディアの一辺倒な報道を鵜呑みにすることなく、私のような中国在住者の小さな声も拾いながら、是非多角的にウイグル問題を、中国という国を見てもらえたらいいなと思っています。

 

どうも当記事にお付き合い頂き、ありがとうございました。

 

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