新型肺炎でてんやわんや! ~さくら家の日々と上海の様子~

上海生活あれこれ

 

こんにちは、しゃんはいさくらです。

春節休みが始まる前はこんな大事になるとは夢にも思わなかった今回の新型肺炎騒動。

我が家もこの影響を多分に受け(特に気持ちが)、急遽一時帰国を決めるなどこの1ヶ月でいろんな出来事がありました。

今日は私の周辺でどんな事が起こったのか、現在の上海の様子も交えながらお伝えします。

日本も安全な場所ではなくなりつつあります。不要不急の外出は避ける、外出時のマスクは忘れずに、帰宅後のうがい、手洗いを徹底して一緒にこの難関を乗り越えていきましょう。文中で予防にオススメな便利グッズも紹介していますよ!

 

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春節休み前々日に会社で緊急会議

私が勤める会社はグループ関連会社が武漢にあり、客先訪問やプロジェクト対応などで普段から武漢↔上海間を出張する人が多い会社です。

肺炎のニュースが賑わい出した頃、既にグループ会社の社員が2名コロナウイルスに感染したとの情報がありました。

それでも当時はまだ深刻な事態だと認識しておらず、マスクなしで普通に会議を開いていたし、その会議には武漢からの出張帰りの人も参加するなど、社として特別な対応はしていませんでした。

それが、春節休みの前々日に急遽緊急会議が招集され、1月10日以降に武漢への出張歴がある人は即日自宅待機とし、春節後も会社の指示があるまでは出勤してはならないという通達が出されました。

また、湖北省に帰郷予定がある人はできる限り帰郷をキャンセルし、上海で春節休暇を過ごすようにとの指示も出されました。

こうした指示が出されたことで社内が一気に緊張感に包まれました。

特にこの間に武漢への出張歴がある人と会話を交わした(いわゆる濃密な接触にあたる行為)人からは不安の声が上がり、私は濃密接触までとは言わずとも、武漢帰りの人と同じ会議に参加していて、差別はしたくないですが、やっぱり気になりますよね。。。

 

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情報の錯綜、混乱とスーパーすっからかんに我が家は・・・

我が家は、会社からの通達や「上海発布(市の微信オフィシャルアカウント)」の情報を鑑み、春節中に予定していた遊びやお出かけのほとんどをキャンセルしました。

子どもたちは私たちが休みに入るのを心待ちにしていて、その為に冬休みの宿題も頑張っていたのに、春節中にやりたかった事がほとんどできなくなって意気消沈。そんな子どもたちの姿に私たちも心が痛みました。

ニュースやネットでいろんな情報を仕入れるも、ガセネタも少なくなく今後どうなるかは未知数。これからの日々をどう過ごすのが自分たちにとって最適なのか判断がつかず、不安が募るばかりでした。

 

そんな中、スーパーに買い物に行った時に、なんとなくこのまま上海にいるのはヤバイかもとの思いが出てきました。

なぜなら休みに関係なくいつでも豊富な品揃えを誇っていたスーパーから野菜が消えていたからです。こんなこと今までなかったような。。。

今思えば春節3日目くらいだったから新鮮野菜の在庫は少なくて当然だったかも知れませんが、その時は不安な気持ちが強く、嫌な予感しかありませんでした。

限りある食材を5人で分けるよりも、私が子どもたちを連れて日本に避難し、上海で過ごす人数を減らした方がいいんじゃないか。

私が不安を旦那に打ち明けると、旦那が早速日本行きのチケットをチェック、普段よりも安いチケットが4枚確保できるとのことで、実家の了承も経て、急遽私の実家に避難することになりました。

 

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マスクが、、、ない!

日本行きを決めたのは、他にも理由がありました。

自宅のマスクの在庫が少なかったため、日本の両親にマスクの調達をお願いしていたのですが、日本→中国のEMSが保留されていた時期と重なり、せっかくのマスクを送ってもらえない事態に見舞われたからです。(現在は中身に「マスク」と書くと送ってもらえる模様)

このままでは日常生活に不安があったので、どうにかしてマスクを調達する必要がありました。

当時上海では既にマスクが手に入らず、街中でマスクを巡ってのケンカも目にしました。今はマスクは居民委員会(日本で言う町内会みたいな組織)に登録しないと買えなくなっており、上海で普通にマスクが買えるようになるまでには、相当な時間がかかりそうです。

この頃、日本では中国帰りの人たちに対する冷たい反応があり、普段は学校に行っているはずの年齢の子を連れて歩くことにも抵抗がありましたが、背に腹は変えられない。

両親からは、買い溜めに走ってくれた数日後にはもう売り切ればかりになっているよとは聞いていたものの、買ってもらった分を持ち帰りたかったのと、少なくとも中国よりは在庫があってどこかで買えるはずだと思い一時帰国を決めたのでした。

 

その後日本で買い物に行く先々でマスクを探すも、確かに売り切れのお店がほとんどでした。在庫のある店舗でも購入数が限られていて、厳しいお店だと一家族1点限りとの断り書きも。

それでも家族がしばらく過ごせる分は確保できたので、日本に帰国して調達できて良かったです。

テレビで業界全体のマスクの在庫が底を尽きかけていると見ていたので、買い溜めしちゃって申し訳なかったですが、上海では人口2,400万人に対し1日の供給量が200万枚との報道もあり、マスクの在庫不足がより深刻です。

居委で予約しても抽選に漏れると手に入れることはできません。かなり死活問題になっているので、どうかご容赦を。

 

上海に戻ったら・・・

我が家が日本に滞在していたのは結局1週間でした。

本当はもう少し滞在を延ばしたかったのですが、会社から2月9日に業務を開始するとの正式な通知が出たため、上海に戻るしかありませんでした。私たちが長く滞在するのも日本の両親には負担なので1週間くらいで良かったのかも知れません。

ちなみに、私たちが上海に戻った日はまだ帰省ピークの前だったので、空港はガラガラ。思ったよりも安全に戻れました。

これから上海(中国)に戻る必要がある方は、中国の情報を逐一チェックし、帰省ラッシュと重ならない日に帰国されると良いと思います。

人が密集すると感染リスクが高まります(足元の報道ではラッシュは起こりそうにないと言われています)。

  

そう言えば、上海に戻った日、義母がこんな姿で迎えに出てくれました。

コロナウイルスは接触感染の危険があり、エレベーターのボタンは危険指数が高いと言われているため、それを触らないようにするために手に封筒をはめて出てきたのです。

ちょっと見た目がドラえもんみたいで笑いが漏れそうでしたが、方法としてはとても有効だと思います。

 

現在、我が家が外出する際は、外での思わぬ接触感染を防ぐ為の対策として手袋やビニール袋(耐久性のある薄手のモノが便利)を持参して出かけています。

中国語で「一次性手套」と言います(画像は百度よりお借り)

こういうのをはめて買い物するのは日本では恥ずかしいかも知れませんが、カートやかごは多くの人が触るものなので、注意するに越したことはありません。

 

  

上海では、使い捨て手袋は品切れしているお店もあって手に入りにくいので、替わりとして布製の白手袋(タクシーの運転手さんがはめているようなもの)をオススメします。丈夫で耐久性があり、私は消毒+洗濯して繰り返し使っています。

私愛用の礼装用手袋

ネットでは男性用の取り扱いが多いですが、サイズが小さめのを選べば女性でも問題なく使えます。サイズをよくご確認くださいね。

 

日本にいる皆さんもこうした予防グッズを揃えておいてはいかがでしょうか?

  

我が家で重宝!業務用のお手拭きペーパーが超便利

手袋ネタのついでに、もう1つ、我が家で重宝している衛生管理グッズをご紹介しましょう。

それはコレ↓

スーパーではこのタイプを見かけません

ショッピングセンターやオフィスビルでよくみられるお手拭き用のペーパータオルです。

ウイルスの感染防止に手洗いが推奨されていますが、手を洗った後にどうするかもとても大切なことです。せっかくきれいに手を洗っても、その後に使うタオルが清潔でなければ、手洗いの効果も半減してしまいますよね。

そこでオススメなのがペーパータオルです。

紙は資源を使い、使った後にはゴミが出るので、エコの観点からすると環境負荷がかかりますが、肺炎が蔓延している非常事態時なのでしばらく目を瞑りましょう。

上海にお住まいの方は、普段よりも日数はかかりますが、Vinda(维达)のオフィシャルショップ(京東、1号店、タオバオ)で「商用擦手紙巾」が注文できます。

日本でも業務用のペーパータオルの取り扱い店はたくさんあります。

  

  

布製のタオルを家族で共用するより衛生的ですよ!

 

現在の切実な問題は「物流」

一部の企業では2月9日から業務が始まっていますが、オフィスワーカーの人たちは、ビルのセントラルエアコンが切られている為、かなり寒い中での業務となっているようです。

結局、旦那の会社ではほとんどの人が在宅勤務を選択し、メールのやりとりをメインとした業務になっています。

私も会社の指示で在宅勤務をしているのですが、本来、私の仕事はその場に行かないとダメなタイプの業務なので、在宅勤務とは言いながら、実際は家事に追われて1日が過ぎています。

 

ところで、日本も中国も肺炎がらみのニュースとなると感染者数の報道に偏りがちですが、現在差し迫った問題として解決が急務なのが中国国内の「物流」です。

物流問題は結構深刻で、原料が届かなくて生産できない、作ってもユーザーまで届ける手段がないという会社が続出しています。

億単位の国民が自宅で大人しくしていてドライバー不足に陥っているのに加え、一部道路が閉鎖されているため、モノを流すのにいつもの何倍もの労力がかかっているのです。

いくら業務が始まっても、物流問題が解決できないと本来の状態とはとても言い難いです。

  

身近な例を挙げて物流の深刻さ加減を紹介すると、上海の大手スーパーは商品の品切れが目立ち、在庫消化をしている状態です(生鮮品は市の指導もあり商品が比較的潤沢)。

2月第3週の上海アピタ パスタソースコーナーの様子

冷凍食品などもびっくりするほどすっからかん。私たちが日本に一時帰国する前よりも一般食品の在庫不足がひどくなっています。

ネットショッピングも注文したものがいつまでも発送されない状態が続いていて、一部店舗は営業許可がもらえずに、休まざるを得ない状態になっています。

私の会社でも物流ネックで商品が出せず、工場内に在庫が山積みになっています。

モノが動けば、日常生活や企業活動がしやすくなりますが、感染リスクがあることは否めず、本格的な回復にはまだまだ時間がかかるものと思います。

 

学校の再開はまだ未定

もし肺炎騒動がなければ、中国の現地校は2月17日から始業する予定でしたが、現在の上海の通達では2月末までは授業を始めないことになっています。

私立校やインター校では既にインターネット授業が始まっている学校もあるようですが、一般の公立校は冬休み日誌の追加分が来たのと、3月からオンライン授業を行うとの連絡がありました。その前の月末に教科書の配布があるようです。

 

思わぬ冬休みの延長で大人も子どももすっかり生活のリズムが乱れてしまい、このままの生活が続いたら人間的にダメになりそうな気がしていたので、子どもたちの授業開始をきっかけに少しずつ日常を戻せたらいいなと思います。

思えば、社会人になってからこんなに家にいる時間があるなんて産休以来のことです。旦那に至っては社会人になってから初めての経験です。

肺炎対応で大変ではありますが、貴重な時間を有意義に過ごしたいですね。

 

日本に居られる人はなるべく日本に

最近のニュースを見ると、日本の感染者も徐々に増えつつあって余談を許しませんが、だからと言って安易に中国には戻らない方が良いと私は思います。

領事館のメールで日本語で受診可能な病院のリストが送られてはいますが、多くの病院が不要不急の診療をストップしているので、体調不良になったときに果たして望む対応をしてもらえるかが未知数だからです。

具体例で言うと、我が夫は春節前から胃の調子が悪く、どうにも我慢できずに病院に行ったのですが、胃カメラができないと言われて何が原因の胃痛かが未だ判明できていません。

その他、歯科、眼科、耳鼻科、VIP診療などが一般診療を停止しています。

 

それでも社命に従わなければならないのが、サラリーマンの務め。

どうしても中国に戻らなければならない場合は、産業医などに相談して薬を多めにもらってくるといいと思います。その他市販の薬も準備をお忘れなく。

あ、あと髪の毛を切ってからこちらに来て下さいね。現在多くの美容院が営業していません。

最近、家族皆の髪の毛がボサボサになってきて困っています。。。苦笑

  

最後に

肺炎騒動が収束するまでまだ時間がかかりそうですが、どうか読者の皆様は体調にはくれぐれもご留意され、不要不急の外出は控える、外出が必要な場合はマスクをする、こまめに手洗いを行うなどして感染防止に努めてください。

日本でも、人が集まるような場所に行かないに越したことはありません。

日本の多くの会社が時差出勤や在宅勤務などの手段を選択し、第二の武漢と言われるような集団感染が起こらないように願っています。

 

最後に、第一線で活躍されている医療従事者の方々、関連業務を担当されているすべての皆様に心からのねぎらいと感謝の意を表します。

一日も早く事態が収束することを願ってやみません。

 

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