2021年のダブルイレブン商戦に思う

上海生活あれこれ

 

こんにちは、しゃんはいさくらです。

 

皆さんは今年のダブルイレブン商戦に参加されましたか?

 

私は少しだけ参戦したものの、個人的な感想としては、今年のダブルイレブンはイマイチ盛り上がらなかったように思うのですが、皆さんの周りはどのような状況でしたか?

今日は、中国人マーケッターの分析レポートも参考にしながら、今年のダブルイレブン商戦の一面を紹介したいと思います。

 

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アリババの発表

ダブルイレブンのイベント終了後、アリババはセール期間中の売上高を発表し、傘下のショッピングサイト「天猫」の売上高が5,403億元(日本円で約9兆円7千億円)で過去最高だったことを明らかにしました。

 

売上高発表会も毎年盛大に行われる

  

でもこのニュースを見た時の私の反応は冷ややかなものでした。

え?今年のダブルイレブンって、過去最高を記録するほど盛り上がったっけ?と。

 

もちろん、皆さんもニュースでご存知のとおり、中国政府が11月11日を六中全会(正式名称:第十九期第六回中央委員会全体会議)の最終日に据えたことを受けて、メディアのダブルイレブンに対する扱いに変化があったことがそう感じてしまった理由でしょう。

 

ただ、それ以外にも同僚との会話でセール参戦の意気込みを感じることもなければ、お買得情報のシェアも少なく、往々にして聞いた言葉が「特に欲しいモノがない」、「普段と比べて格段に安いと思わない」などで、私の周りではイマイチ盛り上がりに欠けていた印象でした。

 

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荷物の山が、、、ない!

私が「過去最高」との言葉に違和感を感じたのは他にも理由があります。

 

こんな写真を見せられても「は?」と思われるでしょうが、ここ数年のダブルイレブンの際には、この場所にテントが張られ、大量の荷物が山となって仮置きされていました。

 

昨年まではここにシート&テントが張られ荷物の仮置き場に使われた

 

それがこのとおり、今年は荷物の仮置きがゼロだったのです。

 

いくら菜鳥(宅配便引渡し代行業者)のオペレーション力が上がったからと言って、例年の荷物の量を考えると、あの小さなスペースに入り切るとは到底思えず、売上記録を作るほど多かったように思えませんでした。

今年の売上高最高記録は11月1日~11日の合計で11日単日ではないこと、一部が11月1日~3日のセールで捌かれたという要素を考えても、過去最高の売上高と運送会社の荷物の量とのつじつまが合わず、どうも納得がいかないのです。。。

 

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セール疲れ

今年のダブルイレブン、私自身は11月1日に子どもの下着をポチった以外は、他には何も購入しませんでした。

 

なぜかというと、セール前になるとショッピングアプリの中身が複雑化して動画が増え、アプリを見ることに煩わしさを感じるようになったからです。

また、今は少しでも売上を伸ばそうと、ショッピングサイトが年間を通して何らかのセールをしているので、普段の買い物で欲しいモノは既に購入してしまっていることも理由にあります。

 

私のひねくれた性格もありますが、ダブルイレブンだからこそ起こりうる商品の品質問題や物流の心配を考えると、この時期を敢えて外して購入した方が自分の納得できる買い物ができるんじゃないかと思うようになり、11日0時のポチには参戦しませんでした。

 

っていうか、なんでダブルイレブンは夜中の0時にポチさせるんですかね?

 

翌朝が早い人にとっては、これもまたダブルイレブンなんかどうでもいいと思ってしまう原因なんですよ。

本当に欲しいモノが普段よりも安く買えるんだったら納得なんですが、秒殺に失敗することだってあるし、それが原因で○○減○元の満額に達しなくて、当初思ったような買い物(割引)ができず、それこそ睡眠を犠牲にする価値があるのかしらって思っちゃったんですね。

 

と言うか、私はそもそもダブルイレブンのターゲット消費者じゃなかったのかも知れない。(今更!?)

 

例年はダブルイレブンでコーヒー豆や中国茶、調味料などを買いだめしてたのですが、結局今年はそれもしませんでした。

 

一部顧客が京東に流れたらしい

ここでたまたま読んで興味深かった財経系サイトの記事を紹介します。

 

双十一结果出炉,总交易额达到9651.2亿元,京东成为最大赢家?

百度安全验证

 

 

数字の見せ方や表現次第で印象が大きく変わるものだなぁと感じたのですが、この記事では「ダブルイレブンの全サイト取引額が9651.2億元で伸び率はわずか12.22%しかなく、これまでで最低だった、伸び率の低下は消費者がより理知的になり、セールに誘惑されなくなったことを示している」とあり、売上高の最高記録のニュースとは違う切り口で書かれていました。

 

記事では各サイトの対前年成長率に触れ、「京東の売上高の成長率は28.58%だったのに対し、天猫は8.45%で業界平均の12.22%を下回った京東の成長率は業界平均の2倍だった」と言っています。

 

また、今年の4月にアリババが独占禁止に関わる罰金の支払い命令(アリババが出店ブランドに対し天猫か京東かの二者択一を迫ったり、他より安い価格を強要した件)を受けたことにも触れ、これが京東にとって有利に働いたと指摘しています(罰金令後は天猫にも京東にも出店できるor同一価格で販売できる)。

 

更に興味深く読んだのは、物流に関する考察です。

採用している物流会社を見て購入するか判断する消費者も

  

双方の買い物経験がある方はご存知でしょうが、京東は独自の物流網を持っていて、購入した商品は玄関先まで届けてもらえます。

しかも圧倒的な速さで、午前の買い物は夕方に、夕方の買い物は翌日の朝に届くことが多いですよね。

 

一方の天猫(タオバオ含む)は、購入商品のほとんどが菜鳥に預けられます。

お願いすれば持ってきてはもらえますが、基本は自分で取りに行くことになります。

 

どちらにもメリットデメリットはありますが、最近では京東に軍配を挙げる人が増えてきているようです。

 

同じ製品が同じ価格だったら、何をもって差別化を図るのか?

それはサービス、つまり配送だったり、カスタマーの対応力だったり、アフターサービスだったりするわけですよね。

 

記事で触れた前年比の数字や記事の下にあるコメントを読むと、一部の消費者が京東に流れたことは間違いなく、ますます天猫の売上高最高記録に疑問を感じてしまうのでした。。。

 

モノからコトの消費へ?

上で紹介した記事ではダブルイレブン商戦の全サイトの売上高前年比が12.22%しかないと言ってますが、基数が大きいので12%でも十分に大きな数字だと思います。

 

ただ私が目にした近所の様子を思うと、荷物の個数が増えたようには思えず、逆に減った感すらあります。

ってことは、物価の上昇やコトの消費が増えて売上記録を更新したってことなんですかね?

 

友人は、今年のダブルイレブンで人気宿の7掛けチケットを手に入れたと言ってましたし、エンターテイメント、電子書籍、音楽これ以外にもダブルイレブン商戦に参加していた企業はたくさんあると思うので、目に見えないところの消費が増えたのかも知れません。

インターネットの発達により消費の形は様々

  

思えばタオバオのAPPにはショッピングだけでなく、映画や旅行、不動産のカテゴリーがありますし、フィットネスクラブの会員権なんかもプロモーション打ってましたよね。 

 

こういう消費は目に見えないので、果たしてどうだったのかが気になります。

誰かが数字を拾ってきて分析してくれると面白いのになぁ。

 

より賢い選択を

これまで私自身は、家電は京東、その他はタオバオという使い分けをしていたのですが、この記事をきっかけにショッピングアプリの選択を再度見直し、本当に必要なモノ(コト)をより良いサービスで購入できるといいなと思ったのでした。

 

これまでは勢いに乗ってダブルイレブンに参戦してましたが、今回、ふとした疑問からいろんな側面で考察することができて良かったです。

 

皆さまもより良いお買い物を。

 

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