こんにちは、しゃんはいさくらです。
皆さんは「三九(中国語読みではサンジォウ)」という言葉を聞いたことはありますか?
冬至から数えて19日目に当たる日から9日間を俗に「三九」と言うのですが、中国ではこの三九~四九までの期間が冬の中でも最も寒い時期と言われています。
今日は中国人との会話に使える(かも知れない)、「進九(ジン4ジォウ3)/入九(ル゛ー4ジォウ3)」についてのお話です。
「九」は冬のキーワード
冬至を過ぎると北半球では1年で最も寒い時期に突入します。
中国では「九」をキーワードにした冬に関する慣用表現がいくつかあり、その1つにタイトルに挙げた進九(进九/入九)があります。
その他にも
“冷在三九,热在中伏(三伏)”(lěngzàisānjiǔ,rèzàizhōngfú(sānfú))
→寒は三九にあり、暑は中伏(三伏)にあり
“提冬数九”(tídōng shǔjiǔ)
→冬には九を数える
“九尽杨花开”(jiǔjǐnyánghuākāi)
→九を尽くせば開花なり
といった言い方があります。
进九とは
中国では冬至から9回「九」を数えると春が訪れるという民間に伝わる言い方があり、「九」のカウントが始まることを“进九(入九)”(九の入り)と言います。
厳密には冬至を過ぎた最初の「壬(みずのえ)」の日を初日とするのが正しいのですが、最近はほとんどが冬至を初日とするのが一般的になっています。
カウントの仕方は、冬至を初日としてその日を「一九」、その9日後を「二九」、更にその9日後を「三九」というように数えていき、「九九」を数え終えると暖かい季節を迎えることになります。
下記は2017年~2018年までの「九九」表です。
最も寒いと言われる三九~四九
大きな国土を持つ中国は気候も各地様々なのですが、冒頭で書いたとおり、一般に三九、四九は1年で最も寒い時期だとされています。
ウチのお義母さんはこの三九、四九を毎年気にしており、この時期になると
「あら、もう三九だわ。1年で一番寒い時期がやってきたわ」
とか
「三九、四九は寒いからしっかり防寒しなきゃ」
などとつぶやいています。
二十四節気における最寒期
日本人にも馴染みのある二十四節気(立春~大寒まで)では、小寒大寒の時期が1年で最も寒いと言われています。
暦によって若干の違いはあるものの、小寒は1月5日、大寒は1月20日で、ほぼ三九、四九と被ってますよね。
カレンダーで見ると、小寒と三九、大寒と四九が近いことがわかります。
いずれにしても、私は寒がりなのでこの時期がとっても辛いです。泣
中国に伝わる面白い九九の歌
中国には一九から九九までを表現するユニークな『九九歌』というものがあります。
“一九二九不出手;
一九、二九は手を出さない(ポケットから手を出せないくらいの寒さと理解しています)
三九四九河上走;
三九、四九は川の上を歩ける(川の水が凍るため)
五九六九沿河望柳;
五九、六九は川沿いで柳を望む
七九河开,
七九は川の水が溶ける
八九雁来;
八九は雁がやってくる
九九又一九,耕牛遍地走。”
九九でまた一九がやってくる、牛が歩いて畑を耕せるようになる
うん、言い得て妙ですね。この『九九歌』はエリアによっていろんなバージョンがあるようですが、冬の寒さの様子を表現した面白い歌だと思います。
「九」の反対は「伏」
夏場にも似たような数え方があり、「伏」で表現します。最初の方で紹介した慣用表現の1つ、
“冷在三九,热在中伏(三伏)”(lěngzàisānjiǔ,rèzàizhōngfú(sānfú))
→寒は三九にあり、暑は中伏(三伏)にあり
で既にお気づきの方もいらっしゃると思います。
「伏」のカウント方法は「九」よりもやや解りにくく、日数が固定されていないようです。
夏至を過ぎた3つめの「庚(かのえ)」の日を初日として、初伏を10日、中伏(三伏)を10日or20日、末伏を10日で数えます。
上の表現のとおり、中伏が1年で最も暑いとされるわけですが、二十四節気で見ると大暑と日が近く、昔の暦って本当に良く出来てるなぁと感心しました。
先人の知恵が詰まった暦、大切にしたいですね。
中国のケータイをお使いなら…
中国にもスマホで使えるとっても便利なカレンダーアプリがありますので、アプリストアで“万年历”で検索してみて下さい。
私は“中华万年历”を使っています。こちらのアイコンが目印です。
太陽暦と農暦が一緒になったスグレモノで中国の生活にどっぷり浸かっている私には大変便利なカレンダーです。皆さまも日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?
まとめ
今日ご紹介した“进九”、“三九”、“四九”などの言い方は、中国では比較的普通に会話に出てきます(若い人は言わないかな…)。
「最近寒いねー」などと気候の話になったら、是非今日の記事を思い出して中国人との会話に花を咲かせてくださいね。
合わせてこちらの記事もどうぞ( ^ω^)_凵

「私はこんな寒さしのぎをしていますよ~」というお話です。
ネックゲイター、むっちゃ重宝してますよ♪
コメント
この記事読んだらすぐに家庭教師が家に来てね、さっそく「三九」の話をしてきたよー。
ホント中国人の生活に根差してるんだね。
中国住んで7年、まだまだまだ知らないことが多いわー。
三伏天は気になって調べたことあったけれど、なんでこれまで知らなかったんだろう。
しかしさぶい!
1月26日までが底か~。ちょうど現地校の期末テストの時期じゃんね。体調管理に気を遣うわぁ・・・早く冬休みになってほしい。
あらま、そんないいタイミングで先生がいらっしゃったの?こういう情報が頭に入ってると先生の話にもうんうんって頷けるよね。知らなかったら何のこっちゃ?だろうから。
現地校はエアコンがないから子どもたちも大変だよね。この間老婆仲間と話してる時に、インターとか日本人小学校はちゃんとエアコンあるよーっていう話になって、あー、現地校ってやっぱりいろいろキツイなーって思った次第。
阿信さんは、六斤ちゃんの宿題を見るくらいなら家にいてくれた方がいいのね。笑 ウチはお義母さんが毎日つぶやいてるよ、「冬休みになったらどーしよー」って。自由がなくなる&お昼ご飯の支度もしなきゃいけないから、怎么办、怎么办って毎日つぶやいてる。。。
はじめまして
中国語学習サイトにコメントをお送りしたところ上手く送信できませんでしたので、こちらにお送りしました
拼音と四声の学習で悩んでいます…
これから別サイトを参考に中国語学習が伸びて行くようになるといいなと思っています
よろしく御願い致します
コメントどうもありがとうございます。
ピンインと四声の学習、日本語にない音なので、どう練習するのが効率的か悩ましい問題ですよね。私の場合、一から十の数字をひたすら練習して音の抑揚に慣れることから始めました。一から十に慣れたら一から二十、三十…と数を増やしていき、最後は百までをスムーズに言えるようにしました。
今後「こんどこそ!中国語」で、ピンインのそれぞれの音をどのように発音するのかについて書きますので、少しお時間下さいませ。
こんどこそ!でメールの送信がうまくいかなかれば、こちらのブログのどの記事でも構いませんので、コメントやメールを頂ければと思います。どうぞよろしくお願いします。
こんにちは
お返事ありがとうございます
やはり別サイトにコメントが出来ないのでこちらにて…
実はかなり拼音 四声の学習で悩んでいます
やればやる程正しい発音が出来なくなり何故クラスメイトが
サラッと出来ることが出来ないのだろう?と落ち込みます
中国語学習全然楽しくありません
まだまだ悩みは多いのですが
あまりにも長くなりそうです…
メールをお送りした方が良いのかな?と
さくらさんのメールアドレスが何処かに記載されているかしら?と思ったのですが判らないのでコメントを投稿させて頂いております
よそ様の目に触れるコメント欄に詳しく内容など書いても良いのでしょうか?→承認制なので大丈夫ですかね?
中国語学習サイトの活用で私の拙い中国語が伸びて行くと良いなと思っています
引き続きよろしく御願い致します
こんにちは。
当ブログや「こんどこそ!中国語」で導入しているお問い合わせツールがどうも中国のインターネット環境だと送信できないようです。これまで対応できておらず申し訳ございませんでした。
shanghaisakura@outlook.comであれば中国国内でもお問い合わせ頂けると思います。よろしくお願いします。
発音やピンインのコツは先生によって教え方が違うことがあります。1人の先生ではなく、他の先生の考え方を聞いたり、テキストも複数のテキストを読んでみると、自分が理解しやすい説明に出会えるかも知れません。
中国語学習1年生さまの勉強が楽しいものになりますように。
こんばんは
何度もすみませんг〇゛
頂きましたoutlookのアドレスにメールをお送りしたところなぜだか送信不能で戻ってきてしまいました(汗
お忙しいとは思いますが
こんどこそ!のサイト更新を楽しみにしております
引き続きよろしく御願い致します
このお話!当に先週義父母から教わったばかりでした。日本語での詳しい解説ありがとうございます(^ ^)
旧暦はさすが中国数千年の歴史に根差しているだけあって、合理的な部分も多いですよね。
まだまだ寒さの続く上海、ご自愛下さい(>_<)
やっぱり会話に出てきますよね~ 特に私たちの義両親の世代だと気にしている人も多いですよね。
今週は特に寒いですね。わみさんもご自愛下さいね。